メーカーとは?主な仕事内容や転職のポイントを紹介!

2023.2.8 (水)

業界・職種
メーカーとは

スゴキャリは自分に合った仕事を見つけて金曜の夜よりも毎週の月曜日が楽しみになる仕事の成果が上がり、年収も上がるこれらを実現するための転職コーチングです。

就職先として人気業界であるメーカーについて解説していきます。

メーカーとは

メーカーは、原材料を仕入れて加工し、何らかの製品を生産・提供する企業のことです。

製造業」「モノづくり業」と呼ばれることもあります。

我々が普段使用しているスマートフォンや自動車も、もとは鉱石などの原材料。

メーカーの手によって加工されることで、我々が使っている製品となるのです。

以下に、日本のメーカーの特徴を3つ記載します。

①GDPの2割を占める

日本がどれほど利益を得ることができたかを示すGDP。その内の約2割を占めるのがこのメーカーです。

10年前と比較するとサービス業の割合が増えてきてはいるものの、メーカーは依然として大きな割合を占めており、日本の基幹産業と言えるでしょう。

*2020年のGDP構成比をみると、製造業は19.7%となっています。

参照: 内閣府「2020 年度(令和2年度)国民経済計算年次推計」(2021 年 12 月)

②日本の文化や産業を支え続けている

戦後の高度経済成長期を含め、メーカーは長らく日本の文化や産業を支え続けています。高品質な製品は世界的にも人気を博し、平成元年の時点では世界時価総額ランキングTOP50では、日本のメーカーが10社ランクインしていました。

③高い技術力

日本のメーカーが世界に受け入れられた理由の1つが、高い技術力です。

その高い技術力で様々なイノベーションを起こし、高品質な製品を世界に提供してきました。

自社でイノベーションをどれだけ起こしているかを示す一つの指標である「特許出願数」を見ると、日本は世界第3位の特許出願数を誇っています。企業別ランキングでは三菱電機が3位、ソニーが9位にランクインしています。

(ちなみに、世界第1位の特許出願国は中国です)

まとめると、メーカーとは原材料を仕入れ、加工して製品を生産することで価値を生み出している企業のことであり、日本においてはGDPの2割を占める基幹産業と言えます。

日本のメーカーは、その高い技術力を背景に、世界に受け入れられて長年日本の文化や産業を支え続けています。

メーカーの種類

メーカーといっても、その種類は幅広いです。

先ほど「原材料を仕入れ、加工して製品を生産することで価値を生み出している」企業がメーカーと書きましたが、その工程は長く、どこからどこまでをカバーしているかは企業によって異なります。

もちろん原材料の仕入れから最終製品の生産・出荷まで一気通貫で手掛けるメーカーもありますが、素材だけを作るメーカーや、組み立てだけを請け負うメーカーなど、製造工程の一部だけを担当するメーカーも存在します。

ここでは、製造工程を上流・中流・下流の3つに分け、それぞれを説明していきます。

①上流工程 (素材メーカー)

鉄鉱石→鉄

珪砂(けいさ)や石灰等→ガラス

というふうに、さまざまな製品の元となる素材を作るのが素材メーカーです。

(鉄やガラスは、何らかの製品を生産する材料として活用されていきます)

鉄やガラスのほか、ゴム、樹脂、化学素材、非鉄金属、紙などを作っているメーカーが素材メーカーにあたります。

②中流工程(部品メーカー)

素材メーカーが作った素材を活用し、製品生産に必要な部品を作る企業が部品メーカーです。たとえば自動車の場合、ボディやタイヤなどの各種部品を製造するメーカーが部品メーカーとなります。

③下流工程(加工メーカー)

素材や部品を仕入れて加工・組み立てを行い、最終製品を生産する企業が加工メーカーです。最終製品とは、消費者がお金を出して購入する製品のことであり、我々B to CだけでなくB to Bも含まれます。自動車や家電、食品、アパレルなど、テレビCMや広告で知られている企業の多くが、加工メーカーです。

加工メーカーの種類は、その企業が生産している最終製品によって分けることができます。

・レトルト食品や冷凍食品、調味料などを生産する食品・飲料メーカー

・自動車やトラックを生産する自動車メーカー

・台所用品やトイレタリーを生産する消費財メーカー

など。

*B to Cとは?

Business to Customerの頭文字を取った言葉。企業が一般消費者を対象に商取引を行うビジネス形態のことである。

参照: 「Business to Consumer」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

*B to Bとは?

Business to Businessの頭文字を取った言葉。企業が企業を対象に商取引を行うビジネス形態のことである。

参照: 「B to B」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

メーカーの職種

①営業

営業先に対し、自社の製品を提案・販売する仕事です。

素材メーカーや部品メーカーであれば、加工メーカーなどが主な営業先になります。

加工メーカーであれば、商社や小売りチェーンなどが主な営業先になります。

いかに高品質な素材や製品を作っても、買ってくれる人がいないのでは経営が成り立ちません。自社の製品を理解し、営業先のニーズに沿った形で営業先に売り込んでいく役割が営業職です。

メーカーの営業先は主に法人になります。法人担当者へのアプローチや折衝はもちろん、新たな導入先の開拓も欠かせません。

必ずしも商談ばかりではなく、時には小売店での販売スペース設営や、陳列するなど、地道な活動も含まれます。

②商品企画

商品のコンセプトや消費者へのアプローチ方法を考える仕事です。

マーケティング機能を兼ねている企業も多く、モノが売れる仕組みを考える役割を担っていると言ってもいいかもしれません。

消費者や法人などが何を求めているのかをリサーチし、モノがあふれた現代においても購入してもらえる商品を世に送り出すことが求められます。

また、競争環境が激しくなる中で、商品企画にはコスト意識も求められています。「とりあえずたくさん機能をつけろ」ではなく、消費者が必要としている機能のみに絞ってコストダウンをすることも求められます。

③研究開発

企業を支える技術の研究・開発を担い、商品企画部門と連携しながら、新製品の開発や既存製品の改良を行う仕事です。

企業によっては、新技術や新素材の開発に携わることができることもあります。例えば素材メーカーでは、基礎研究として新たな素材の開発や研究などをする機会がありえます。

④生産管理

生産計画に基づいて製品を出荷できるよう、生産量や品質を管理する仕事です。

自社の製品や技術に対する専門知識を有するとともに、マネジメント的な能力も必要になります。

品質や在庫を適切に保つこともちろんですが、起こる変化に応じて適切・柔軟に生産計画やスケジュールを調整するスキルも求められます。

生産量の適切な管理は、企業の売上や収益に大きな影響を与えるため、企業経営を左右する仕事とも言えそうです。

⑤宣伝・広報

消費者に対して自社製品の情報を伝えるとともに、イメージアップを行う仕事です。

テレビCMや雑誌広告など従来のメディアに加え、最近ではSNSをはじめとして幅広いメディアを活用して活動を行っています。

⑥資材調達

製品生産に必要な素材を国内外から買いつける仕事です。

自社の独自ルートから仕入れることもあれば、商社と連携して仕入れることもあります。

いかに高品質で安心のものを、いかに低コストで仕入れるかでその後の製品の品質や売上・収益が変わってきます。そのため、経営に大きな影響のある仕事と言えそうです。

メーカー転職のメリット

①経営が安定している

メーカーは一般的に、経営が安定していると言われています。

それはなぜかというと、素材や部品を扱うメーカーは販売先が国内外に多岐にわたるため、安定して販売できるという点があげられます。(景気や消費者の影響に左右されにくく、売上が安定しているとも言えます)

特に素材メーカーなど上流工程を担当している企業は、その傾向が強いとされています。

一方で、すべての工程を担う総合メーカーでは、この理論が通用しません。なぜなら、最終購入者である消費者の影響を受けやすいからです。とはいえ、総合メーカーは安定して売れやすい商品を扱うことが多いため、やはり安定性は高いと言えます。

②ホワイト企業が比較的多い

メーカー業界を含め、一般的に労働組合に現業職が多い業界にはホワイト企業が多いといわれています。それはなぜかというと、現業職は企業利益の要である一方で、高いキャリアアップを望みづらいためです。

そのため、給やボーナス増額、残業時間の削減といった待遇改善のため、労働組合が尽力してくれやすい環境にあります。

近年では、産休や育休といった制度の他、福利厚生がかなり充実した企業も見受けられます。

(とはいえ、制度や福利厚生は企業によって差があるので、ご自身の希望する企業は必ず事前に口コミやホームページで確認するようにしましょう)

③マーケティングスキルが磨ける

営業や商品企画など、顧客目線に立って戦略を練る必要がある職種がメーカーにはあります。そのため、マーケティングスキルの向上を図りやすい環境であると言えるでしょう。

なお、B to Cに限らず、近年ではB to Bの領域でもマーケティングスキルが求められるようになってきました。

メーカー転職のデメリット

①年功序列の企業もある

メーカー業界には創業年数の長い企業が多く、昔ながらの社風が残っている企業も珍しくありません。そのため、年功序列の風潮が残る企業もあります。

年功序列の風潮がある企業では、勤続年数が長くなるに連れ、収入が徐々に上がっていきます。そのため、勤続年数が短いうちや若いうちは成果に対して正当な評価を得づらい恐れがあります。

こういった賃金制度もメーカーの安定経営につながっているのですが、実力主義でどんどん出世したいと考えている人には物足りないかもしれません。

(とはいえ、年功序列の風潮は企業にもよるので、メーカーに就職する際は、募集要項や給与情報を必ず確認するようにしましょう)

②刺激は少ない

上述した通り、メーカーの経営は比較的安定していることが多いです。

ただしその安定は、刺激の少なさにもなり得ます。安定しているからこそ、努力や成果が高く評価されにくいといった影響もあり得るでしょう。大企業になればなるほど、業務は標準化される傾向にあるので、自分で新たな挑戦をしにくい環境であることが多いです。

③転勤が多い

メーカー企業が効率的に物作りをするためには、各地に拠点を持つことが必要になります。その拠点は都市部だけに限らず、むしろ工場などは都市部から離れた場所に建設されていることが多いです。大企業になるにつれ拠点の数が増え、転勤の可能性が高くなります。

今後のメーカー

これまで、日本のメーカーはその高い技術力を背景に、世界で受け入れられてきました。

しかし近年は競争力の低下が叫ばれています。その背景には、人材や材料なにかかるコスト高や技術力の高い人材の流出など日本内部の問題に加え、アジアをはじめとする各国メーカー企業の急成長があります。

今後は従来のモノづくりだけでなく、新たなチャレンジをしていくことが、日本メーカーの生き残りに重要と言えます。

①モノづくり+α

製品開発のスピードが加速し、新製品を出しても話題性や新規性が失われるのが速くなってきました。

そこで、「モノ」そのものによる高付加価値化だけでなく、「サービス」や「モノの背景にあるストーリー」などの+αの価値を生み出そうという動きが出てきています。

例えば、ある企業ではIoTやAIの技術を活用し、オフィスの照明や匂いなどが個人の快適性に与える影響などを分析。単なる空調機メーカーではなく「働きやすいオフィス」に向けたソリューションを提供する会社を目指しています。

②新規領域の開拓

従来のメーカーは、製品を売った段階でビジネスが完結していることが多かったのですが、その後も何らかのサービスを継続的に提供することで、製品販売後も収益を得る仕組みづくりが模索されています。

例えば、インターネットに接続された機器から利用者の健康状態を把握し、適切なアドバイスを行うサービスを提供するなど、長期間にわたって顧客と接点を持ち続ける取り組みがなされています。

③グローバルニッチ

日本のメーカーが進めているグローバル化の狙いは、生産拠点を海外に移すことで製造コスト削減や、現地生産・現地販売による輸送コスト削減だけではありません。

自社の強みを生かし、その国の市場開拓に取り組む、いわゆるグローバルニッチを目指す動きもあります。突出した技術で特定の分野では唯一無二のグローバルトップの製品を作ったり、多品種少量生産に応える、生産性の高い製造ラインを海外でプロデュースしたりするなど、B to Bの海外展開にも新たなビジネスモデルが誕生しています。

④大企業とベンチャー企業の連携

大企業が技術革新や事業モデルの開発を図るため、ベンチャー企業と連携する動きが活発になっています。

背景として、顧客ニーズの多様化や開発要求スピードの高まりがあり、大企業のリソースのみでは新規事業を行うことが難しくなっているという現状があります。

いわゆる「オープンイノベーション」と表現されており、経営課題として積極的に推進している企業もあります。

メーカー転職を成功させるポイント

一口にメーカーといっても、その種類や職種は幅広いです。

そのため、「なぜその領域 (上流、中流、下流) なのか?」「その中でも、なぜその企業なのか?」「その中でも、なぜその職種なのか?」を明確に説明できることが重要です。

基本情報を把握する

メーカーへ入社するためには、仕事内容や企業の特徴の把握は必須です。

・その企業は、上流、中流、下流のどこに位置する企業なのか?

・その企業の製品や顧客層の特徴はなにか?

・その企業のもつ技術的な優位性はなにか?

こういった基礎情報を事前に調べておくことで、説得力のある志望動機を述べるのに役立ちます。

業界・企業研究を徹底的にやる

志望企業と競合他社のWebサイトを見比べたり、関連ニュースを読んだりすることで、より理解が深まります。並行して自己分析を行い、企業のビジョンと自分の考えが一致しているかも見ておきましょう。入社後のミスマッチ防止に効果的です。

ここでのポイントは、比較するということ。「競合他社と比べて、この企業は~」「自分の考えと比べて、この企業は~」という観点で調べてみましょう。

まとめ

日本における基幹産業として、日本の文化や産業を支え続けているメーカーについて解説してきました。

メーカーの種類は幅広く、またメーカー内にある職種も幅広いため、自分がどの種類のメーカーでどんな職種につきたいのか?を予め考えて就職・転職活動に臨む必要があります。

メーカーは人気業界である分、入社への競争率は高いですが、きちんと対策をすれば入社の可能性を高めることが可能です。 最近では転職に向けた自己分析や企業分析を支援するサービスも登場しているので、活用してみるのもいいかもしれません。

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